MTUとMMS

MTU:Maximum Transmission Unit(最大転送単位)

データリンク層の種類で定義される。Ethernetの場合は1500オクテット。Ethernetフレームの最大長はEthernetヘッダ14オクテット(宛先MACアドレス6オクテット、送信元MACアドレス6オクテット、タイプ2オクテット)とFCS(Frame Check Sequence)4オクテットを足して1518オクテット。

MMS:Maximum Segment Size(最大セグメントサイズ)

TCPヘッダのオプション(タイプ2)で指定される。通常は1460バイト*1に設定すればEthernetのMTUと合って効率がよい。

その昔(いや今も使われているが)フレッツADSLBフレッツなどではMTUが1454バイトであるため、MTUを通常の1500バイトとするとフラグメントが生じて効率が劇落ちした、それどころかフラグメント不可にされて通信できなくなった、というのは有名な話。
なお、なぜ1454バイトなのかというと、フレッツ網内の通信がL2TPでのトンネリングが行われているため。そのため、IPヘッダ20バイト+UDPヘッダ8バイト+L2TPヘッダ16バイト+PPPヘッダ2バイト=合計46バイトと本来のIPデータグラムをEthernetフレーム内に入れなければいけないのでこうなる。

参考:
Bフレッツやフレッツ光のMTUサイズ(1492ではなく1454の理由)
チュートリアル | MTT-ME ブロードバンドルータ

さらに言えば光プレミアムのMTUは1438バイト。IPv6であるため、とか書かれているところがあるが、IPv6側のMTUは1500バイトらしいし、IPv4からIPv6になればヘッダは最低20バイト増えるのに16バイトしか増えていないので、別の理由じゃないかと思う。

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*1:IPヘッダサイズ(オプション無しで20バイト)、TCPヘッダサイズ(オプション無しで20バイト)と足すと1500バイト